討議資料・見解・私学おおさか

2012/11/26
(談話)いのちと暮らし、子どもと教育を守る、憲法が生きる社会へ
   私たちの要求と教育費無償を実現する政治に切り替える選挙に

2012年11月19日
大私教幼小中高校専門学校部
書記長 岩井 繁和
11月16日に衆議院が解散し、総選挙が12月4日公示、16日投票で実施されます。自民党政権から民主党の政権に交代して3年、自民党政権時代よりひどい悪政が推し進められています。今回の衆議院解散は、「自民党政治」と何ら変わらない民主党政権に対する国民の不信と不満、批判と怒りが野田首相を追い詰めた結果だと考えます。
自民党化した民主党政権
自公政権・小泉内閣が本格的にすすめた新自由主義の「構造改革」路線は、大企業減税や様々な規制緩和、社会保障の改悪などで、国民の貧困と格差の拡大という深刻な事態を生み出しました。小泉「改革」を引き継いだ安倍内閣以降、何の打開策も打てない自公政治に対し、国民は2009年の総選挙で「ノー」の審判を下し、民主党政権が誕生しました。
 しかし、民主党政権は公約を次々投げ捨て、労働者派遣法改正の骨抜き、大企業減税の継続、消費税増税と社会保障改悪の「一体改革」、米軍・普天間基地の県内「移設」やオスプレイ配備など、自民党政治と何ら変わらない、大企業優遇とアメリカいいなりの政治をすすめました。また、圧倒的な国民の願いとなっている「原発ゼロ」にも逆行する政治をすすめています。「大企業の利益を優先し、アメリカ政府の言いなりになる」政治を根本的に転換しない限り、国民のいのちも暮らしも、雇用も経済も、日本の主権も平和も守ることはできないと考えます。
民主党政権下での要求実現運動の成果と課題
 公立高校の授業料不徴収、私立高校への就学支援金、国際人権規約(社会権規約)第13条(b)(c)項の批准留保撤回など、教職員・保護者の運動を背景に、民主党政権は国民の要求を一定実現する施策に着手しました。しかし一方では、競争と管理を基調としたこれまでの教育政策の根本を変えず、競争の教育をすすめています。
 また、私立高校の無償化については、まだ具体的な政策や予算措置はありません。さらに自民党は高校無償化を「予算のバラマキ」と攻撃し、所得制限の導入で無償化を後退させようとしています。


総選挙と教職員組合運動
総選挙の争点は、「景気を回復し、経済の立て直しを」「原発ゼロを」「社会保障の充実を」「雇用の安定を」「消費税増税、TPP参加反対」などなど、国民、労働者の切実な願い、要求を実現する新しい政治の流れをつくることだと考えます。
 マスコミは、「第3極」の諸政党を連日取り上げ、あたかも2大政党政治に対峙する勢力であるかのように描いています。その「第3極」と称される諸政党は、極端な新自由主義政策を掲げたり、憲法(特に第9条)や核兵器廃絶運動を敵視する右翼的・反動的な政治を志向しており、自民党政治の枠内の一勢力であり、「第3極」でないことは明らかです。マスコミの報道姿勢も異常で、この「第3極」報道は総選挙の争点をぼかす役割を果たしていると思います。
 労働者・国民の願いを実現する政治をつくるためには、政治の現状や要求を実現する政治のあり方を語り合い、主権者としての意思を示すという具体的な行動が大事だと思います。
 すべての組合員が学習や対話、積極的な権利行使によって、子どもと教育を守り、国民の切実な願いを実現する新しい政治を求めて行動されることを呼びかけます。
 新しい政治の流れをつくり、学校と教職員に「生き残り」を強いる競争と市場原理の教育・私学助成政策をストップさせ、教育費無償と共同の学校づくりをすすめる政治をつくりましょう。






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