討議資料・見解・私学おおさか
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2010/11/1
| 特別決議
「生き残り」競争で私学教育を破壊し、私学をつぶす 大阪府私学経常費助成制度の改悪に反対します。
| | 橋下知事は、私学経常費助成配分基準の「見直し」で、生徒集めに「がんばる私学」「努力する学校」に助成金を集中させる、具体的には、現行の配分基準を撤廃し、生徒1人当たり 27.5万円を基準に生徒数分の経常費補助金を支給する、有名大学への進学や就職、クラブ活動の実績による総合評価にもとづいて加算する、というものです。 私たちは、このような教育破壊、私学つぶしの経常費助成制度の改悪を断じて容認できません。即時の撤回を求めます。
現行の配分基準は、いくつかの問題点を持ちつつも、「教員人件費やクラス数、授業料」等を配分要素としており、各私立学校の規模や実態(生徒数や教職員数、クラス定員、授業料、人件費や教育研究費等)を基礎に、その学校の運営(経営)の安定化を図ることを基本にしたものです。今回の経常費助成配分基準「見直し」は、私立学校を民間企業と同列視し、企業論理の導入で、私学の経営者、教職員をこれまで以上に「生き残り」競争に駆り立てる制度改悪です。 また、このような経常費助成制度の改悪は、教育基本法の精神に反するとともに、私学の教育条件の維持・向上と私学経営の健全性の向上を目的とする私立学校振興助成法にも反するものです。
橋下府政の私学助成制度改悪は、経常費助成の本来の意味や役割を完全に否定するものです。そして、私学に生徒獲得競争、成績・実績づくり競争を強い、私学をこれまで以上の激しい「生き残り」競争の渦の中に巻き込むことは明らかです。 本来、子ども・生徒一人ひとりの成長と発達にかかわる人間的な営みである教育を、学校「生き残り」競争は、生徒確保の手段におとしめ、子ども・生徒のことよりも助成金を確保するための「実績」を優先させます。教育に企業論理と競争原理を貫けば、学校では、存続のための実績、経営と効率が最優先されます。生徒、保護者、教職員の思いや願いは軽視・無視されます。
経常費助成配分基準「見直し」という私学助成制度改悪は私学つぶし、教育破壊の改悪であり、白紙撤回を求めます。そして、経常費助成の国基準(生徒一人当たり30万円)への回復と増額を求めます。経常費助成削減や府職員人件費削減、学園負担増によらない私立高校無償化施策の拡充を求めます。
以上、決議します。 2010年10月22日 大私教第119回大会
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