教育研究

2014/10/01
喝采、爆笑、そして「なるほど」 石和全私研全体会
7月26日(土)、山梨県笛吹市の石和温泉で全国私学研究集会全体会が開催されました。
 オープニングは、山梨英和高校マンドリン部と武蔵越生高校和太鼓部の演奏でした。その透明感のある美しい旋律と、躍動感のある豪快な鼓動。会場は喝采に包まれました。
 現地実行委員長の菅間正道さん、全国私学父母懇、私学助成をすすめる会連絡会代表代行の寺田京子さん、全国私教連委員長の永島民夫さんの挨拶のあと、全国私教連書記長の山口直之さんの基調報告があり、争議団(5都県5校5名)が紹介されました。
 つぎは、松元ヒロさんの公演です。爆笑の連続でした。時事ネタで会場を散々沸かせて、そして最後は「憲法くん」の登場です。松元さんの語る「憲法くん」のお話を耳を傾けましょう。(下にお話を紹介しました)
 つづいて、後藤道夫さん(都留文科大学名誉教授)の講演「生活と労働を見つめなおす−子どもたちの未来と安倍政権」。貧困や日本経済の実態に迫る内容でした。ここ14年間、先進国で名目GDPが下がっているのは日本だけ。非正規雇用の増大で賃金が抑制され、企業の内部留保が増大する。賃金が下がったので消費需要が低下、内部留保は海外に投資されています。そして、次の話は「なるほど」と思いました。2003年、労働政策審議会は、労働者派遣法の改定で製造業派遣への規制緩和を進めたが、その時、雇用保険の制度改悪もしていた。雇用保険の受給期間が短縮され、受給額が減額されたのです。つまり、雇用保険が切れるから、派遣の仕事に就いたのです。「保険が切れるから、とにかく仕事を」ということです。なぜこうなったのか。なぜ、こんな法改定ができたのか?そこに、日本の組合の弱体化がある。それが「構造改革」を成功させたという分析でした。日本経済の困難さは、安倍首相が言うように「構造改革」が進んでいないからなのではなく、進みすぎたことが原因なのだという指摘でした。
 後藤さんは、労働組合活性化の必要性と学費無償化の運動の重要性について触れられ、次のように締め括られました。「子どもたちに人を助けることをやらせてください。先生たちに期待します。」
 フィナーレは、現地実行委員会のメンバーによる構成詩「あったか〜い教育ってなんだろう(今回の全私研テーマ)」の朗読、参加者全員での「空より高く」の合唱でした。
  人は空より高い心を持っている どんな空より高い心を持っている
  だからもうだめだなんて あきらめないで 涙をふいて 歌ってごらん
  君の心よ 高くなれ 空より高く 高くなれ
 歌声はあたたかく会場一杯に響きました。



憲法君
こんにちは。私は、姓は日本国、名は憲法です。誕生日は5月3日、私は67歳になりました。元気です。だって、千葉東京ディズニーランドのミッキーマウスは86歳。歌ったり踊ったりしています。わたしはまだネズミに負けたくありません。
 私はリストラって本当ですか?だけどもういいよ、隠居していいよっていうほど私を使ってくれましたか?そうすると「現実に合わないからだよ」なんて声が聞こえてきます。でも私って理想だったんじゃないんですか?理想に現実を近づける、それが本来なのに、最近は理想のほうを現実にどんどん近づけてるんです。
 私は今初心にもどりました。私のことを、自虐的でプライドがないという人がいますが、私は67年間、戦争という名でほかの国の人を殺したことがありませんそれを誇りに思っています。でも私をどうするかを決めるのはみなさん自身です。
 







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